工事事例
工事事例:耐圧版工法
2-1 兵庫県西宮市 家屋沈下修正工事
工事の経緯
建物は、丘陵地を平坦化した造成地に建てられた築10年を経過する建物である。
家屋の変状としては、建具等に不具合が発生しており、施工前の沈下測量では台所北側で最大-48㎜の値が確認された。
沈下原因としては、施工前に実施した家屋周囲の地盤調査で、調査が出来た測点では概ね良好な地盤であることが確認できたものの、多くのガラが確認されていることから、盛土の中に多くの障害物が混じることで締固めが不十分となり長期的に地盤が下がり家屋に変状が生じたものと推定される。
工事は住宅瑕疵保険の対象となり、対策工法としては、地盤調査で支持層は比較的浅い位置にあることが確認出来たことから、良質な地盤面に一体の耐圧版を構築する耐圧版工法で対策することにしました。
工事概要
構造 | 居宅、木造2階建 |
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築年数 | 10年 |
基礎構造 | ベタ基礎 |
施工範囲 | 74㎡(全体) |
沈下量 | -48㎜(最大部) |
工事内容 | 耐圧版工法 |
耐圧版設置数 | 37箇所 |
工事期間 | 約1ヶ月 |
施工平面図
測定結果
工事写真
(トンネル進入口掘削完了)
(トンネル掘削完了)
(耐圧版設置完了)
(テラス部の縁切り完了)
(測量状況)
(プラント設置完了)
(セメントミルク打設状況)
2-2 大阪府大阪市 家屋沈下修正工事
工事の経緯
建物は、三角洲地に建てられた築40年以上を経過する建物である。
家屋の変状としては、南側外壁、室内土間コンクリートに変状が見られており、施工前の沈下測量では家屋南東側で最大-63㎜の値が確認された。
沈下原因としては、南側新築工事の際の基礎工事の掘削により地盤が緩み沈下が発生したと推定される。
対策工法としては、暫定的に修正する耐圧版工法で対策し、外壁の傾斜についても隣接基礎を反力にして修正することにしました。
工事概要
工事場所 | 大阪府大阪市 |
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建物の種類、構造 | 車庫・倉庫、木造2階建 |
築年数 | 40年以上 |
基礎構造 | 布基礎 |
施工範囲 | 11㎡(部分) |
沈下量 | -63㎜(最大部) |
工事内容 | 耐圧版設置工法 |
設置数 | 10箇所 |
工期 | 約1週間 |
施工平面図
測定結果
工事写真
(掘下げ完了)
(耐圧版設置完了、ジャッキセット)
(横方向ジャッキセット)
(ジャッキアップ状況)
(測量状況)
(セメントミルク打設状況)
(セメントミルク打設完了)
2-3 大阪府枚方市 家屋補強工事
工事の経緯
建物は、台地に建てられた新築の建物である。
家屋の状況としては、建築途中で北側(L型擁壁側)の地盤改良が不十分であることが判明し、建築後に補強工事を行うことにしました。
対策工法としては、建築前の地盤調査で北側の一列(№1~№4)はL型擁壁の底盤、その他は支持地盤は比較的浅い位置にあることが確認されていることから耐圧版工法で対策することとしました。
尚、施工前の測量結果で北側方向への若干の沈下傾向が確認されたため、補強工事と伴に沈下修正についても行っている。
工事概要
工事場所 | 大阪府枚方市 |
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建物の種類、構造 | 居宅、木造2階建 |
築年数 | 新築 |
基礎構造 | ベタ基礎 |
施工範囲 | 北側 (部分) |
工事内容 | 耐圧版設置工法 |
設置数 | 9箇所 |
工期 | 約4週間 |
施工平面図
測定結果
工事写真
(トンネル掘削完了)
(耐圧版設置完了)
(支持台、ジャッキ設置完了)
(測量状況)
(流動化処理土打設状況)
(流動化処理土打設状況)
(埋め戻し、整地完了)
2-4 滋賀県草津市 家屋沈下修正工事
工事の経緯
建物は、氾濫平野に建てられた築50年以上を経過する湖に隣接する建物である。
家屋の変状としては、屋根瓦の落下、外壁、室内壁面、家屋周囲土間コンクリートでクラックが見られ、家屋全体に多くの変状が確認され、施工前の沈下測量では和室A北西角で最大-115㎜の値が確認された。
変状原因としては、明瞭には判断できないが施工前に実施した家屋周囲の地盤調査で表層~-3.50mの間で全ての測点で軟らかい地盤が確認されていることから、長期的に地盤が下がり家屋に変状が生じたものと推定される。
対策工法としては、本建物は築50年以上を経過しており沈下はほぼ収束していると思われることから、基礎下部に耐圧版(鉄板)を敷設しこれを反力板としてジャッキアップする耐圧版設置工法で対策することにしました。
今回の工事は、比較的に沈下量が大きい家屋北西側(和室A北側、和室B北西側)の部分施工を実施している。
工事概要
工事場所 | 滋賀県草津市 |
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建物の種類、構造 | 保養所、木造平家建 |
築年数 | 50年以上 |
基礎構造 | 布基礎 |
施工範囲 | 17㎡(部分) |
沈下量 | -115㎜(最大部) |
工事内容 | 耐圧版設置工法 |
設置箇所 | 耐圧版設置工法 補助ジャキ設置 2箇所 |
工期 | 約1週間 |
施工平面図
測定結果
工事写真
(家屋全景)
(外周掘削完了)
(耐圧版設置完了)
(支持台、ジャッキ設置完了)
(床下補助ジャッキ設置完了)
(ジャッキアップ状況)
(土台下ライナー設置完了)
(セメントミルク打設状況)
(セメントミルク打設完了)
(土台下モルタル詰め完了)
(土間復旧完了)
(家屋全景)
2-5 佐賀県佐賀市 家屋沈下修正工事
工事の経緯
本敷地は三角州に建てられた造成地で、建物は築32年を経過する。
家屋の変状としては、外周部では基礎立上りでクラック、室内では各部屋のクロス、浴室のタイルで割れ、勝手口の扉で不具合が見られ、家屋全体に多くの変状が確認され、施工前の沈下測量では台所北西側で最大-50㎜の値が確認された。
変状原因としては、明瞭には判断できないが施工前に実施した家屋周囲の地盤調査で北西側で-1.75~-2.75mの間、北東側で-1.50~-3.50mの間、南東側で-1.00~-3.00mの間、南西側で-0.50~-6.25mの間の全ての測点で軟らかい地盤が確認されていることから、長期的に地盤が下がり家屋に変状が生じたものと推定される。
対策工法としては、本建物は築32年を経過しており沈下はほぼ収束していると思われることから、基礎下部に耐圧版(鉄板)を敷設しこれを反力板としてジャッキアップする耐圧版設置工法で対策することにしました。
今回の工事は、比較的に沈下量が大きい家屋北西側(居間・食堂北西側、台所、便所北側)の部分施工を実施している。
工事概要
工事場所 | 佐賀県佐賀市 |
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建物の種類、構造 | 居宅、木造2階建 |
築年数 | 32年 |
基礎構造 | 布基礎 |
施工範囲 | 25㎡(部分) |
沈下量 | -50㎜(最大部) |
工事内容 | 耐圧版設置工法 |
設置箇所 | 耐圧版 9箇所 補助ジャキ設置 9箇所 |
工期 | 約2週間 |
施工平面図
測定結果
工事写真
(家屋全景)
(外周掘削完了)
(耐圧版設置完了)
(支持台、ジャッキ設置完了)
(補助ジャッキ設置完了)
(ジャッキアップ状況)
(セメントミルク打設状況)
(セメントミルク打設完了)
(基礎クラック補修状況)
(基礎クラック補修完了)
(家屋北側)
2-6 奈良県大和大和郡山市 家屋沈下修正工事
工事の経緯
建物は、砂礫台地に建てられた築21年を経過する建物である。
変状としては、施工前の沈下測量結果では家屋西側の中央付近を基準にすると、これを基準に大きな値ではないが東方向、北方向、南方向への沈下傾向が認められ、最大沈下量はキッチン南東側、トイレ北西角で-21㎜の値が確認され沈下量にバラツキが見られた。通常ベタ基礎で不同沈下が発生する場合は一様な沈下傾向が見られるが今回の対象家屋ではそのような傾向が見られなかった。
変状原因としては、明瞭には判断できないが施工前に実施した家屋周囲の地盤調査で全ての測点で表層~-1.75mの間で軟らかい地盤が確認されていることから、地盤が下がり家屋に変状が生じ、その後家屋西側の地盤で薬液注入、家屋西側の床下で床調整工事が行われた影響から、沈下量のバラツキが生じたものと考えられる。
対策工法としては、本敷地の西側はL型擁壁になっており、擁壁底盤に当たる西側の一列は擁壁底盤上に耐圧版(鉄板)を敷設しこれを反力板としてジャッキアップする耐圧版設置工法、それ以外の2列目の4点については鋼管杭を支持層まで圧入する鋼管杭圧入工法で対策することにしました。
今回の修正工事は、一様な修正が一部困難な状況であるため、比較的に沈下量が大きい家屋西側の部分施工を実施している。
工事概要
工事場所 | 奈良県大和大和郡山市 |
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建物の種類、構造 | 居宅、木造2階建 |
築年数 | 21年 |
基礎構造 | ベタ基礎 |
施工範囲 | 21㎡(部分) |
沈下量 | -21㎜(最大部) |
工事内容 | 鋼管杭圧入、耐圧版設置工法 |
鋼管杭圧入箇所及び杭長 | 4箇所 (平均4.94m) |
耐圧版設置箇所 (付帯工事) |
8箇所 |
補助ジャッキ設置 | 2箇所 |
床下束追加 | 2箇所 |
床下、外周基礎補修 | 一式 |
土間復旧工事 | 一式 |
工期 | 約3週間 |
施工平面図
測定結果
工事写真
(家屋全景)
(トンネル掘削状況)
(掘り下げ完了、擁壁底盤確認)
(加圧状況)
(耐圧版設置完了)
(支持台、ジャッキ設置完了)
(ジャッキアップ状況)
(外周測量状況)
(流動化処理土打設状況)
(埋め戻し、転圧状況)
(床下基礎クラック補修状況)
(土間復旧完了)
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