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スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)

スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)は、地表面から概ね深度10mまでの軟弱層の土の硬軟、締まり具合などを判別するための抵抗値を求める試験です。戸建住宅など小規模建築物の支持力特性を把握する目的の地盤調査方法として広く利用されている試験です。
従来、スウェーデン式サウンディング試験として長く親しまれた試験ですが、2020年10月のJIS規格(JIS A 1221)の改正に伴い試験名称が変更されました。

スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)仕様

手動式試験装置
手動式試験装置
全自動式試験状況
全自動式試験状況①
全自動式試験状況
全自動式試験状況②

試験方法

  1. 試験方法には、使用する試験装置により手動式、半自動式、全自動式の3通りがあります。手動式は載荷・回転・記録を全て手作業で行うもの、半自動式は回転装置により回転させるが載荷・記録は手作業で行うもの、全自動式は載荷・回転・記録をほぼ機械で行う(ロッド継足し等手作業を含む)ものです。
  2. 先端にスクリューポイントを取り付けたロッドに対して、手動式はおもりによって、半自動式はおもり又はおもりと装置自重によって、全自動式は制御装置を用いて機械的に、それぞれ段階的に50N、150N、250N、500N、750N、及び1000Nの荷重をかけ載荷します。
  3. 各載荷段階でロッドが自沈する場合は、自沈が停止するまでの貫入長(地盤中に貫入したスクリューポイントとロッドとの合計長さ)を測定・記録し、この時の荷重を静的貫入最小荷重Wswとして記録します。
  4. 荷重1000Nの段階で、ロッドの自沈が停止した場合は、鉛直方向に力を加えないように右回りに回転させ、0.25m貫入させるのに必要な測定半回転数Na及び貫入長を測定・記録します。
  5. 設定された測定終了基準が確認された場合は、試験を終了し、測定終了事由及び最終貫入長を記録します。
  6. 得られた測定半回転数Naから貫入量1m当たりに換算した換算半回転数Nswを算出します。
  7. 当試験により得られる静的貫入最小荷重Wsw、換算半回転数Nswは、換算式により地盤の支持力(許容応力度qa)、N値、粘性土の一軸圧縮強さquなどの推定に用いられ、地盤の評価や地盤補強工事の設計などに欠かせない重要な数値といえます。

特徴

  • 試験方法は汎用性があり比較的簡便に作業ができる。
  • 試験は簡便で費用も安価である。
  • データが連続的に測定でき、データはファイルで保存される。
  • 試験結果は N値に換算して地盤強度を確認できる。
  • 測定データを現場から事務所に送付でき、データのとりまとめが瞬時にできる。

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